リスク回避通貨の仕組み


FXでは通貨を売買しますので、各国の通貨事情についてよく知っておくことが大切となります。
世界には様々な通貨がありますが、その中には「リスク回避通貨」と呼ばれている通貨があることをご存じでしょうか。
もちろんそういう名称の通貨があるわけではなく、いくつかの通貨のことをリスク回避通貨と呼んでいるだけです。

FXでは通貨の売買益ではなく、中長期的に保有することで金利差を受け取るスワップ金利という仕組みも存在します。
これは各国の金利差がかなりあるために生じる現象で、金利の低い通貨で金利の高い通貨を購入しておくとそれだけで利益が発生します。
日本円もスワップ金利には大きく関わっていて、金利が低い側の通貨の代表的な存在です。逆に日本の10倍以上金利の高い国々というのもありますので、その差額が利益になります。

ただし通貨というのは常に安定しているとは限りません。日々、変動しているからFXが存在できるわけです。
もちろん日常的な変動であれば問題はないのですが、リーマンショック級の大規模な金融危機が発生するときもあります。
そういった場合にスワップ金利目的だからと、何も考えずに通貨を保有し続けることは大打撃を受けてしまいますので、何らかの対策が必要になります。

具体的に言うと危険な通貨は売ってしまい、とりあえず市場から撤退するというのが賢い投資家の手法でしょう。
例えばオーストラリアドル/円のスワップ金利を得ていたのであれば、ひとまずはそれを諦めることになります。
この場合、オーストラリアドルを売るということは、結果的に日本円を買うことになります。この日本円が「リスク回避通貨」ということになります。
投資家としても別に日本円が欲しいわけではなく、他に選択肢がないから結果的に日本円を買うことになってしまうわけです。結果的に、何かあると日本円に世界中の投資家のお金が流れ込みます。
金利の低い通貨はスワップ金利で大活躍するだけではなく、金融危機の際にはリスク管理通貨としての役割も背負うことになります。極端な円高が続いていたのもこれが原因のひとつです。

10年近く前に「円キャリートレード」という言葉が話題になりました。簡単に言うと、超低金利の日本円で高金利の通貨を購入して儲ける手法です。
最近では低金利の国々が増えてきたため状況は随分と変わりましたが、それでも日本円が他の通貨と比較すると超低金利なのは相変わらずの状況となっています。
ちなみに日本円と同じく低金利な通貨にスイスフランがあります。スイスフランも日本円と同じく、リスク回避通貨だと一般的には認識されています。
今後はどうなっていくのかは不明ですが、日本円やスイスフランに関しては急激に金利が高くなる可能性は低いので、リスク回避通貨としての扱いは続くのではないでしょうか。

日本円は日本人にとってもっとも馴染みのある通貨ですし、金利が低いのでFXでもお世話になることが多い通貨です。
スワップ金利を利用するかどうかは別としても、日本円については常に最新の情報を集め続けることが重要となります。